尾瀬沼ビジターセンター前での休憩を終えて、沼の北岸を通って沼尻に至り、そこから白砂峠を越えて今宵の宿のある見晴((尾瀬ヶ原東端)へと向かいます。8:30、ビジターセンター出発。
すぐに目の前に広い湿原が広がりますが、これは大江湿原の末端なんでしょうね。
まっすぐ進むのは沼山峠への道ですが、私は分岐点で湿原を横切る(左方向の)道に入ります。
湿原を超えたら林の中に入りますが、この道は多少のアップダウンはあるものの、木道が整備されていて、そこここに水芭蕉等のお花が咲いていて、時々開けて沼や燧ヶ岳が見えたりして、気持ちよく歩けます。
1時間ほど歩くと、木々の間にちらちらと沼尻の無料休憩所の建物が見えてきました。
さらに近づくと、林を抜け広々した湿原の間を歩くようになりました。
このあたりにも水芭蕉が見事に咲いています。
9時30分、無料休憩所に到着です。
ここままでくると、今までの静かな山行は終わりを告げたと感じさせられました。高校の林間学校なのか、いくつもの班にわかれた同じ帽子の男子学生の大集団や、ツアーガイドに連れられた人たちがいっぱいでした。私と逆方向に行くようですので、たぶん尾瀬ヶ原で一泊して朝から白砂峠を越えてきたんでしょうね。
混んでいるとはいえ、休憩所の外で休む人が多く、中は多少座るところあったので、ここでコーヒーを注文(売店があります)。休憩所はホントに沼のほとりに立っていて、視界も開けているので、見晴らしを楽しまないわけにはいきません。
振り返ると、燧ヶ岳(と、沼尻から登るナデッ窪ルート)も見えています。
9時45分、沼尻を後にし、尾瀬が原へ向かいます。
名残惜しく、無料休憩所を振り返った図(笑)。
白砂峠という峠を越えていくわけですから、最初は少し登っているのかもしれませんが、ほとんど感じないくらいです。
ただ、このあたりも、三平峠に劣らず残雪が多かったです。
一箇所、完全な雪面を10メートルほど登らないといけないところもありました。
峠を越えて下りになってもまだまだ残雪があり、雪がなくなっても雪解け水で道が濡れていたりして歩きにくいです。距離にして5キロ、標高差200メートルくらいの下りなんですけどね。
ようやく傾斜のゆるい木道が続くようになってきたら、そこから20~30分で見晴につきます。
途中、燧ヶ岳への登山道を右手にわけますが、現在は大雨で流れて通行できないそうです。
11時20分見晴に着きました。
山小屋が6件も並ぶ、まさに山小屋銀座です。
尾瀬ヶ原の東端に位置していて、至仏山をバックに、まさに尾瀬ヶ原を「見晴」せるロケーションです。
私はここの「弥四郎小屋」という山小屋に予約を入れていました。
しかし、チェックインは午後1時からということでしたので、昼飯(またまたおにぎり)を食べた後、荷物だけあずかってもらって、三条の滝を見てくることにしました。
11時50分、見晴から北の方向、温泉小屋(赤田代)に向かって湿原の中を進みます。右手には白樺林の向こうに燧ヶ岳が、左手には尾瀬ヶ原の向こうに残雪をいだいた至仏山が見える気持ち良い道です。ちょっと風があるのが心地よいです。
2本の木道に間には黄色のリュウキンカが咲いていたりします。
しばらくしたら木道がジグザグするところがあり、そのあたりには水芭蕉の群生も見られました。
東電小屋への道を左にわけてなおも木道を進むと、30-40分ほどで温泉小屋のある赤田代に到着。
温泉小屋のすぐ裏には元湯山荘もあります。
そこから数分で滝へと進む山道が左に分岐します。
ここからの三条の滝への道が今回のハイキングで一番歩きにくい道だと思います。
濡れた岩の上で滑ったり、泥沼のようなぬかるみあったり。
帰るときには横の土手の上に逃げ道があるのに気づきましたが、わかりづらいので
行き強引に突破しましたよ。お陰で結構ドロがついちゃいました。
さらに先に進むと鎖場もありました。
私は水とキャラメルと雨具しかもってなかったのでまだマシでしたが、荷物を背負ってだと結構大変だったろうなあ。
15分ほどで平滑(ひらなめ)の滝を展望できる岩場に到着。
幅広で水量の多い滝が大きな岩盤の上を流れています。
ここからさらに下って、三条の滝へ。
元湯小屋の看板では、ここから下り50分、上り1時間20分と書かれていた難コースです。確かに、単に下っていくだけではなく、登り返しも結構あって、うんざりします。
御池方面から降りてきた道と合流。
さらに下っていって13時20分、三条の滝の展望台に到着しました。
三条の滝の展望台は第1展望台と第2展望台がありますが、是非第2展望台まで行きましょう。
結構キツイ階段があったりしますが、やはり迫力が違います。
三条の滝は、本来はその名の通り3筋に分かれているそうですが、雪解け水が大量に流れこむこの時期は水量が半端無く、凄く豪快な滝の姿が拝めます。少し遠くからでも地鳴りが感じられたくらいでした。ちょっと疲れましたが来た甲斐がありました。
三条の滝の行き帰り、良い感じのご夫婦とご一緒になりました。旦那様は膝を、奥様は腰を痛めておられるとのことでしたが、なかなかどうして結構なスビードでした。腰ベルト行脚中の私は何だか親近感を持たせていただきました。
13:45、三条の滝を後にして同じ道を宿へと戻ります。
14:20、平滑の滝到着。あれえ?帰り(上り)の方が早いぞ?コースタイムの半分以下やん。体が慣れてきたのか?
14時35分、元湯山荘着。ちょっとご褒美にバニラアイスを買い食いして、さらに見晴へと戻ります。15時15分、見晴の弥四郎小屋に戻りました。この日の工程はこれでおしまい。
(つづく)